植村明美
メイド・イン・アース
オーガニックというと
何を連想されますか?
安全で瑞々しい野菜や果物
それとも
安心して使える化粧品でしょうか。
オーガニックの綿についてはどうですか。
オーガニックとつくからには
良いものとは思うけれど、どう良いのか
何が違うのか、私もこれまで全くわかりませんでした。
そこでオーガニックコットンをお洒落に世の中に広めた
先駆的存在
MADE IN EARTH さんにお話を伺ってきました。
自由が丘直営店
お邪魔したのは
自由が丘にある直営店。
外観だけでなく
店内も木の質感を生かした素敵なお店。
アースカラーの商品でいっぱいです。
穏やかな色合いが可愛いスタイ。
こちらはギフト用のガウンと肌着のセットです。
これいただいたら嬉しいですね~。
ブランドマネージャーの
前田けいこさんにお話を伺いました。
オーガニックコットンについて
――事業を始められたきっかけはどういうことからだったのでしょう。
元々広告関係の仕事をしていたのですが、代表が常々「子供たちが幸せな未来がいいね。」という話をしていました。
ある時オーガニックコットンを輸入している会社の方から、お話を聞く機会がありました。
綿は収穫するまでもかなり農薬が使われていて、収穫後にも薬品を使っていることを聞いてびっくりしました。
お野菜などは大体、栽培の段階で農薬を使いますが、綿の場合は栽培だけでなく、収穫後、更に薬品を使っていることが多いんです。
コットンには天然の油脂が含まれているので、それを抜かないと色が入っていかないということで、強力な薬品で色を抜いたリ……
実際、オーガニックと謳っているコットンでも、素材はオーガニックだけれど製品にする段階で沢山の薬を使うというものもあります。
糸を縒って紡ぐときにもワックスなどが使用されますし、化学染料で着色されたり。
MADE IN EARTHのオーガニックコットンは原料はもちろん、製品を縫製する糸もオーガニックでワックスなど使用していないものを使っています。
――全く知りませんでした。農薬を使う農家の人の健康問題もありますね。
綿は比較的虫がつきやすいので、収穫までもたくさんの農薬が使われているんですね。アフリカなどでは、その農薬の空き瓶も無造作に転がっていて、何も知らない子供たちが、それで遊んだり、酷い場合はそれで水を汲んで使っていたりする事もあるのです。
――こちらのオーガニックコットンの製品の色はすべてアースカラーということですが、ピンクがかっても見えますし、デザインも可愛いですね。
色は素材そのものの色です。メンポッドの色は3種類なんです。
綿の白は真っ白ではなく生成り、そして茶、緑とその組み合わせ。
色を抜くために薬品を使うと
コットンに含まれる天然の油脂が抜けてしまいますが、
それをしないので、ゆっくりと油分が取れていきます。
自然に油分がゆっくりと取れていくことで
長持ちしたりずっとふわふわだったりするのです。
天然の繊維で中が空洞なのは綿だけ。
空洞があることで温かく通気性もあがります。
薬品に浸けてしまうと、その空洞も無くなってしまいます。
――だからこちらのオーガニックコットンはふわふわで肌ざわりが良いんですね! 地球から貰った色は地球や人に優しい色でもありますね。
布ナプキンについて
――布ナプキンも製造・販売され、ワークショップなども開かれていらっしゃいます。
まずは使い始めるにあたっての色々な不安を払拭できればと思います。1度使ってくださると、漏れの心配も無いと分かっていただけますし、何より使い心地がよくて、ムレない。匂いも気にならない。
メイド・イン・アースの布ナプキンは、生地だけでなく吸収体、縫い糸もオーガニックコットンで、糸もワックスを使っていないので、肌に触れたときにストレスが無いのです。
それに何と言っても温かいんですね。
酷い生理痛でお薬が手放せなかった人が飲まなくてよくなったり、不順だった方がそうでなくなったり。
――確かに、市販の使い捨てのものはムレますよね。赤ちゃんのおむつも布のほうが使い心地はいいと聞いたことがあります。温かさもあって生理痛も無くなるとは驚きです!
そういうお声や報告を伺うと本当に嬉しいです。
漏れてしまうかもという不安があるのは仕方無いと思うので、まずは量の少ない日などから始めていただくのをお薦めしています。
こちらですと、パチンとスナップでショーツに留めるだけです。
量が多いときなどはこの中身のパットだけを取り替えることになります。
――ショーツは普段用のものを使うんですか?
そうです。生理用のショーツは石油製品からできていて、ムレてかぶれやすいので、ショーツは棉の通常のものがおすすめです。
洗剤や家具について
――お洗濯の方法や、販売していらっしゃる洗剤も気になります。
オーガニックのコットンを取り扱うにあたり、汚れたものは普通の合成洗剤で洗うのかということになりまして、これも本当に良い洗剤ができました。
原料は天然ココヤシが中心で香料や合成活面活性剤などはいっさい使用していません。ココヤシもぐつぐつ長い時間煮て不純物を取る昔ながらのやりかたで取ったもの。薬剤などで抽出していないので、洗濯だけでなくお掃除や食器洗いにも使えます。
――食器にも使えるんですか!?
そうです。安全なものだからどんなものにも使えるのですよ。
――お店が木のすごくいい香りで癒されます。
家具にも化学薬品がかなり使われている場合があります。せっかくオーガニックのお布団で寝ても、ベッドがそういうものでは、良い眠りが得られません。こちらのベッドは赤松とからまつで作っていますが、材料は長野の山の育成のために刈り取る必要のある木を使っています。
このお店の壁も接着剤などを一切使っていないんです。
オーガニックコットンを皆さんに知っていただきたいと思ったら、石鹸、そして布ナプキン、そして家具と、繋がっています。
ワークショップ
――ワークショップではどんなものを作れるんでしょうか。
ハンカチを使って布ナプキンを手縫いで縫ってもらったり、糸を紡ぐ体験をしていただいたり。
4月22日(土)23日(日)には、アースデイ東京
6月10日(土)に代官山で布ナプキンフェスタが
開催されます。
それぞれワークショップを開催しますので、ご興味のある方は是非ご参加ください。
布ナプキンは手縫いをしたことの無いような方でも大丈夫なくらい本当に簡単に作れますよ。
――布ナプキン始めてみたいな、と思われた方は、どの辺りを買って揃えたらいいんでしょう。
全部布のナプキンにチェンジということですと一度に揃えるのも大変だと思いますので、まずはパチンととめるスナップの薄型のもので量の少ない日から初めていただければと思います。
和綿プロジェクト
そしメイド・イン・アースでは
和綿プロジェクトにも取り組まれています。
日本にはかつて全国に200種ほどの在来種のコットンがありましたが、現在では鴨川和綿農場が全国から集めた40種ほどが残るだけです。
和綿プロジェクトは鴨川和綿農場の田畑健氏から提供された貴重な和綿を植え、育てる仲間を増やし、日本のコットン文化や衣の自給を考え、地球環境や未来を考えるきっかけをつくっていくというものです。
わたくしも種をいただいたので早速蒔いてみました。
ちょうど今頃が蒔くのに適した時期です。
芽が出ますように。水やりしっかりしたいと思います。
自由が丘のお店で触ったオーガニックコットンのお布団や製品は、どれもふわふわで本当に気持ちの良いものでした。
綿についても何も知りませんでしたが、少しづつですが、綿のこと、地球のこと、色々なことを考えるきっかけとなりました。
そして、近々、グッドクロスでも布ナプキンを手縫いで作るなどのワークショップを開催したいなと思っております!
ショップ情報
自由が丘直営店
住所:東京都世田谷区奥沢 7-3-10 T-STYLE自由が丘1F
電話:03-5758-6639
時間:11:00~19:00 (水曜定休、年末年始休)