後藤 真理子
今、カメラ界で勢いがあるのはなんと言っても35mm判フルサイズのミラーレスカメラではないでしょうか。市場を牽引するのはソニーの「α9」。2018年のカメラグランプリを受賞しました。また、先日ニコン とキヤノンも立て続けにフルサイズミラーレス市場への参入を発表しており、カメラの高画質化志向は高まるばかりです。
一方で、そんな競争とは全く違う道を歩んで売れまくっているカメラがあるという…。
それは、富士フイルムのインスタントカメラ「チェキ」です。
チェキと聞くと、昔使ったことある… という方も多いのではないでしょうか。私もその一人です。
ところが今回会社で購入するにあたって新型チェキのスペックを調べるほどに、これは私の知っているチェキとはまるで違う…!?
そんなわけで今回は、デジタルとアナログを融合させて進化を遂げたチェキ「instax SQUARE SQ10」をご紹介します。
背面液晶付き! 撮影後に好きな写真を選んでプリントできる
従来のチェキはファインダー視野と実際に撮影される画面範囲のズレがあり、イメージ通りの構図で撮るためには少しだけ中心をずらすなどのコツが必要でした。しかし、「instax SQUARE SQ10」は背面液晶付き! 狙い通りの確実なフレーミングができます。
また、撮影にはオートモードとマニュアルモードがあります。オートでは従来どおり撮影した直後に自動的にフィルムが排出されます。一方マニュアルモードでは、撮影した写真を確認して良い写真だけを出力することが可能! さらに、撮影時と撮影後に画像にフィルターや明るさ調整などの加工をすることもできます。
ジジーッ…と繰り出された真っ白なフィルムをパタパタと振っていると、次第にぼんやりと像が浮かんで…1~2分待ったところで… ザンネン… 目をつぶってる!(白飛びしてる! ピンぼけしてる! 肩に見知らぬ手がキャー!…etc)など、何が出るか分からないワクワク感はチェキの醍醐味だと思います。しかし、最初から仕上がりを確認できてフィルムを無駄にしないマニュアル機能は、使ってみると非常に便利。
もちろん、気に入った写真があれば複数枚出力することも可能です。一度の撮影で、集合写真の全員に同じ写真を渡せるのです。
構図が決まるスクエアフィルム
チェキのフィルムサイズは元々instax mini(46×62mm)とinstax WIDE (62×99mm)の2種類でしたが、SQUAREモデルはその中間で、62×62mmの正方形です。これをかつてのポラロイドカメラ風と思うか、インスタ風だと感じるかは年齢の分かれるところでしょうか…。
とにかく、オシャレに見えやすいのが、正方形の特徴だと言われています。撮りたいものを真ん中に置いたときに縦や横に余計なものが写り込まないので、撮影しやすいですね。
microSD経由でデジタルデータが残せる
microSDスロット付きで、お気に入りの写真はデジタルデータとしてPCなどに取り込むことが可能。逆にmicroSD経由で他のカメラで撮った写真も印刷できるので、プリンターとしても使えます。
記録メディアは移ろうもの。紙にデータに、冗長性を持たせてバックアップを取りましょう。
さいごに
今回ご紹介した「instax SQUARE SQ10」。デジタルの良さを取り入れつつも、インスタントカメラの楽しさは全く損なわれていません。黒がグッと締まったフィルム写真を久々に手にして、ここ最近私の見ていたものは「画像」であって「写真」ではなかったのね…と、しみじみと思ったりもしました。
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