TOP / 言葉 2020.09.23

使うと遣う

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使うと遣う。

どちらも同じ「つかう」ですが、その使い分けはどうするのが正しいのでしょう。

先日このブログを書いていて、「言葉の遣い方」と書く時にどちらにしたらいいのか一瞬迷いました。

そこで、わかっているようでついつい迷うこの「使う」と「遣う」を改めて考えてみました。

英語にすると使うはuseですが遣うはsend、spendと出てきます。それだけで大きな違いがわかります。

使う

使うという英語のuseには用いる, 使う, 動かす, 兼ねる, 採用する、という意味が載っています。

1.物や人を役立てる、人に用事をさせる、人などを働かせて動かす。という意味があります。

例:多くの人を使う。

2.物を用途のために動かす。目的のために物や身体を利用する。

例:サッカーでは手を使ってはいけない。

3.物・金・時間などを消費する。

例:時間をうまく使って趣味の時間を確保する。

4.神経などを働かせる。

例:今日は頭も気も使ったので疲れた。

遣う

一方「遣う」の英語sendには送る, 送り出す, 出す, 届けるという意味があり、spendには費やすという意味があります。

遣うは人や物を自分の意図どおりに操るという意味や、お金や時間を費やすという意味があります。

操るということに該当するため、言葉は「遣う」となります。

例:ことば遣いに気をつける。

マレーシアで蛇遣いがいるのを見た。

結論

「使」という文字にはもともと役人という意味があり、周りの人や物を(自分や、こちら側のために)役立てるための時に「使」うという字を用います。

対して「遣」うは誰かのために自分のものや自分側の物や人を差し出す、送る場合に用います。

全く反対の用い方となりますね。

ただ、お金や時間、物を消費する場合は「使う」なのか「遣う」なのかが悩ましいところです。

「お金をたくさん使う」といいますが、「あの人は金遣いが荒い」というふうにもいえます。

一般的に今日では、お金や時間を消費するから「遣う」を用いるのではなく、動詞形であれば「使」、名詞形であれば「遣」が用いられるといえそうです。

 

出典:三省堂 大辞林

さいごに

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