内田絵梨
計画などが途中で潰れたり、駄目になることを「ポシャる」と表現します。
このポシャるの「ポシャ」は何を表しているのでしょうか?
計画が潰れた音?
今回は、ポシャるの語源について調べてみました。
ポシャるはフランス語由来
「ポシャる」という表現を文字に書く時、多くの人が「ポシャ」はカタカナで表記するでしょう。
実はこれには意味があって、「ポシャ」はフランス語で帽子を意味する「chapeau」シャッポの音を逆さにしたものだと言われています。
フランス語由来の言葉であるためにカタカナで表すのです。
シャッポを脱ぐ
さて、降参を表す言葉に「シャッポを脱ぐ」をいう表現があります。
帽子を脱いでお辞儀をする動作から、相手にかなわないことを知って降参するという意味を表す言葉になりました。
似た表現に「脱帽する」という言葉がありますが、これも相手に降伏や服従の意思を示すときに使われますよね。
この「降参」の意味がいつしか「駄目になる」という意味に転じて、さらに「シャッポ」の音がひっくり返り、さらにさらに「る」が付いて動詞化して「ポシャる」という表現が生まれました。
由来となった「chapeau」シャッポから考えると、「帽子」の単語に「る」が付いたところでなぜ「駄目になる」という意味になるのか謎ですが、辿ってきた変遷を考えると理解できなくも、ない、でしょうか。
ただ、なぜ言葉の変化の中で「シャッポ」の音がひっくり返ったのかは謎です。
案外、「ザギン(銀座)でシースー(寿司)」のノリだったり、「シャポ」よりも「ポシャ」の方が潰れた音に聞こえやすかったり、帽子を逆さにして保管すると天辺が潰れてしまうことにかけた洒落だったりするのかもしれません。
そういえば似た言葉の「おじゃんになる」もどことなく「ポシャる」に音が似ているので、感覚的に「シャポる」よりも「ポシャる」の音の方が「駄目になる」という意味を感じやすいのかもしれませんね。
参考:ワーズハウスへようこそ【ぽしゃる】 / 語源由来辞典