あれもこれも!? 花札から生まれた言葉
言葉
2019.01.11
意味も表記も発音も似ている「おざなり」と「なおざり」。
悪い意味での「いい加減なこと」を表す言葉なのでビジネスにおいては使うことはなかなかないと思いますが、使い分けを再確認してみましょう。
意味は「いい加減に物事を済ませること」です。
漢字では「御座なり」と書きます。
この言葉の成り立ちは、お座敷に呼ばれた太鼓持ちがそのお客様のランクによって扱いを変えたことから来ているそうです。
太鼓持ちは宴会でお客様が遊んでいるところに「素晴らしいお手前で」「よっ!さすがですね」と声を掛け、持ち上げて楽しませるためのお仕事。
座のなり(雰囲気)に合わせて、どうでもいい客の前では「おざなり」にヨイショしたのでしょう。
意味は「いい加減で注意を払わない様」です。
漢字では「等閑」と書きます。よ、読める気がしない・・・!
それもそのはず、等閑は「とうかん」と読む漢語でもあるのです。
語源の一つには「なほ(直・猶)+さり(去)」とするものもあります。
この説の方が、そのまま何もせず遠ざけるとイメージがわきやすいですね。
意味と成り立ちが分かったところで使い分けはとっても簡単♪
「おざなり」はいい加減でも何かする。
「なおざり」はいい加減で何もしない。
物事に対するアクションをするかどうかで使い分けます。