あれもこれも!? 花札から生まれた言葉
言葉
2019.01.11
皆様は記憶すべき事柄を書きとめておくメモをなんと呼びますか?
覚書、心覚え、はたまた備忘録でしょうか。忘備録でしょうか?
今回はそのメモのお話しです。
忘れたときのために備えておく記録
なので「忘備録」と言っている方もいるのではないでしょうか?
しかし、本来これは「備忘録」が正しい表現です。
備忘録は中国語で書くと「备忘录」。
「备忘录」を日本の漢字表記にすると「備忘録」なので、中国由来の言葉であることが分かります。
漢語であると考えると
「忘れに備える録」で意味も通じます。
では、なぜ「忘備録」が広まってしまったのでしょうか。
その理由の一つに和製漢語の造語法として自然であることが挙げられます。
「目的語+動詞」の形なので素直にそのままの順番で書き・理解することができます。
「忘備録」と書いてあるものを読んだときの違和感の少なさから使われるようになっていったのでしょう。
しかしながら、他のOSでは確認していませんが、Windows7標準搭載のMicrosoft IMEでは「ぼうびろく」の一発変換は「防備録」となっており、「忘備録」は出てきません。
「防備録」とするとなんだか「外敵や災害を防ぐための備えの記録」と言っているようで意味合いが変わってしまいます。
「忘」「備」「録」と一文字ずつ変換するのは非効率なので、やはり「備忘録」とするのが良いかもしれませんね。