田中 里奈
お酒が好きです。ビールも好きです。乾いた喉に、んがぐびごくと流し込むビールは格別ですよね!
「この味好きだな」とか「ちょっと苦手かな」とか何気なく飲んでいたビール。今回は、多くの皆さんがよ~く飲んでいるのに、種類は気にしていることが少ない(かもしれない)ビールについて取り上げます。
自他ともに認める(⁉)ビールマニア、 日本ハイコム株式会社の平谷さんにご協力いただき、ビールについてアレコレ伺いましたよ(^o^)
? ビールの種類
田中「それでは早速質問を……、ラガー、ピルスナー、スタウト、エールなどをよく聞きますが、どう違うのでしょうか(・ε・*)?」
平谷「ビールの種類は大きく分けると、ラガーとエールの2種類に分けられます。発酵スタイルが違うんです。低温で長時間かけて発酵させ醸造する(下面発酵)のがラガー、常温で短期間に発酵させる(上面発酵)のがエールです。酵母の種類、発酵温度と期間が違うわけです」(補足:ラガーには貯蔵するという意味があります。納得ですね!)
田中「なるほど~」
平谷「日本のビールは、前者のラガータイプです。実際に飲んで比べてみるのが分かりやすいですから、飲んでみましょう」
一同「ヽ(=´▽`=)ノ」
?【ラガー代表】ホフブロイ オリジナル(ドイツ)
平谷「日本人に1番馴染みのあるラガービールは、ドイツのミュンヘン地方で誕生しました。世界最古の醸造所といわれるヴァイヘンシュテファンは、ミュンヘンから列車で20分ほどの場所にあります。ドイツに行ったらヴァイヘンシュテファンのオリジナルヘルを、ぜひ飲んでみてください! 日本では飲めません。ラガーの原点です」
田中「それは飲んでみたい(^q^)」
平谷「今回用意したものは、ミュンヘンを代表する6大醸造所の一つホフブロイのラガービールです。オクトーバーフェストでもお馴染みのビールですよ」
一同感想「知っている味」「さっぱり」「美味しい」
田中「目覚めの一杯に最適な感じ!」←
?【ピルスナー代表】ピルスナー ウルケル(チェコ)
平谷「ピルスナーとラガーは同じです。ドイツのミュンヘンでラガービールが誕生し、ヨーロッパ各地に伝わり、チェコでピルスナーができたわけです。日本のビールは、このピルスナーウルケルを参考に作り出されたんですよ」
ウッチー「ウルケル(urquell)はドイツ語で元祖という意味ですね!」
田中「おお~? さすがドイツ留学生? 」
一同感想「しっかりした苦味」「少しバターの香り」「酸味もある」
?【インディア・ペールエール】ブリュードック・ジャックハマー(スコットランド)
平谷「次はエールですが、有名なバス・ペールエールより先にこちらを飲んでみましょう」
一同感想「苦い!!」
平谷「インディア・ペールエールは、大航海時代に長い輸送に耐えられるよう防腐剤としてホップを大量に使用したので、このように苦いんです。ラガーの苦味がより突出した味ですよね」
一同感想「苦いけど濃くて美味しい」「柑橘系のさわやかな風味」「結構好き」
?【エール代表】バス ペールエール(イングランド)
平谷「エールは英国を代表するビールです。バスはまさにエールの代表です」
一同感想「少し甘い」「コクあり」
田中「バーで飲むのと違う味……(;´∀`)薄くて甘くて酸味がある;;」
生とボトルでは、原材料が違うのかもしれません。
?【スタウト代表】ギネス エクストラスタウト(アイルランド)
平谷「アイルランド代表のスタウトビールといえば、皆さんもよくご存知のギネスです。ギネスにもクラスがあって、1番はフォーリン エクストラスタウトと言います。残念ながら日本ではあまり売っていません。本日用意したものは、ギネスの中でナンバー2のエクストラスタウトです。美味しいですよ!」
一同感想「濃い」「でたギネス!」
平谷「あれ?!以前飲んだ時ほど美味しくないなぁ……」
田中「苦いのはギネスらしいのですが、なんだか酸味がありますね……」←酸味苦手
(補足)
こちらについては後日調べたところ、温度が低すぎると酸味が増してしまうらしいです。逆に、缶のドラフトはグラスとともによく冷やした方が美味しく飲めるようです。詳しくは下記リンク先の記事をご参考に! 注ぎ方など詳しく掲載してありますよ(^o^)バーで出てくるのは、エクストラスタウトらしいです。
ギネス「エクストラスタウト」のレビュー&注ぎ方(「ビールのちから」より)
?【白ビール】ヒューガルデン ホワイト(ベルギー)
平谷「皆さんお馴染みの世界で1番有名な白ビールですね。ドイツビールの原材料は、水とホップ、大麦小麦の麦芽、酵母のみと決まっています(ビール純粋令)。ベルギーのビールに規定はないので、様々な原材料が入っています。ヒューガルデンもコリアンダーシードや、オレンジピールなど入っており、ドイツビールとの違いは明白です」
一同感想「女性が好きそう」「香りがある」
田中「ヒューガルデンは昔から苦手で……原材料をみてなぜ苦手が分かった><。。コリアンダーは好きなんだけどなぁ~~」
?【白ビール】フランツィスカーナー へーフェ ヴァイス(ドイツ)
平谷「ドイツでナンバー2のビールです。六本木ヒルズにこのビールのレストランがありますよ(フランツィスカーナー 六本木ヒルズ店)! 正当なドイツの原材料規制がある中での最高峰ですね。小麦を使った白ビールの特徴がよく出ています。」
一同感想「泡がふわっとしている」「フルーティ」「ほのかな酸味」
(ウッチー補足)
ドイツ語ではヴァイスビア(Weisbier)やヴァイツェンビア(Weizenbier)と言います! ヴァイスビアのヴァイス(Weis)は白という意味。バイエルン州でのみ使われます。バイエルン州はオクトーバーフェストがあるミュンヘンが州都です。
ヴァイツェンビアのヴァイツェン(Weizen)は小麦という意味です。バイエルン州以外で作られる白ビールです。
(=゚ω゚)なるほど!
ここまで飲んだビールを並べてみました。カラフル\(^o^)/
?【フルーツビール】フローリス・パッションフルーツ(ベルギー)
平谷「正統派で今まできたので、ここらで変わり種いってみましょう! パッションフルーツのビールです。アルコール分も3.6%と低め。甘くて軽いビールが好きな人にオススメ」
一同感想「さっぱり」「飲みやすい」
田中「パッションフルーツの香りがすごい。ジュースみたいで美味しいですね」
?【フルーツビール】ティママン・ランビック・フルーツビール・フランボワーズ(ベルギー)
平谷「木苺のビールです。アルコール分は4%と、こちらも低めですね。ランビックとは、伝統的な自然発酵製法で作られるビールのことです」
一同感想「いちごジャムみたい」「苦味がない」「甘い」
?【レッドビール】ドゥシャス・デ・ブルゴーニュ(ベルギー)
平谷「次はレッドビールです。ベルギーのフランダース地方に古くから伝わるレッドビールの傑作と言われています。独特の酸味と甘みがある不思議なビールです。好みがハッキリ分かれるビール。ベルギービールズキには根強い人気があります。……個人的には好きじゃない味です^^;」
一同感想「ビネガーぽい酸味」「飲んだことのない味」
田中「バルーンふうせんのビニールっぽい感じが鼻の奥でする……」
?【燻製ビール】シュレンケラ 燻製ヴァイツェン(ベルギードイツ)
平谷「こちらも珍しい燻製ビールです。焦げた燻製の香りがあります。苦味はありますが、癖はない。これも好みが分かれるビールですね」
ウッチー「いぶりがっこ……!」
一同感想「香りも燻製」「意外に飲みやすい」「結構好きかも」
?【ヴァイスビール】フランツィスカーナー へーフェ ドゥンケル(ドイツ)
平谷「さきほど飲んだ白ビール、フランツィスカーナーの黒ビールです」
ウッチー「ドゥンケルは、ドイツ語で黒っぽいという意味です!」
一同感想「焦がしたような風味」「ほのかな甘味」「コクもある」
?【ゴールデンエール】デリリュウム・トレメンス(ベルギー)
平谷「これは美味しいですよ! デリリュウム・トレメンスには、アル中による幻覚症状という意味があります。ラベルのワニとかピンクの象とか陽気な雰囲気ですよね。アルコール度数は高めの8~9%です」
ウッチー「ディズニーアニメのダンボに出てくる、ピンクの象を思い出しました(笑)」
一同感想「泡がすごい」「辛め」「鉄っぽい味がする」「飲みやすい」
(補足)
同じヒューグ醸造所に、ギロチンという名前のビールもありました。飲んでみたい……(・∀・)
?【トラピストビール】ルシュフォール6(ベルギー)
平谷「トラピストビールは、世界に数カ所しかない修道院で醸造されるビールです。ベルギーでは6ヶ所あります。なかなか手に入らないんです。わたしは1番好きなビールです。美味しいですよ!」
一同感想「香りが良い」「甘いような苦いような」「飲みやすい」
?【スペシャルビール】ブルッグス・ゾッド・ブロンド(ベルギー)
平谷「ベルギービールには、様々な種類がありますが、どれにも属さない地ビールがたくさんあります。ブルッグス・ゾッド・ブロンドもそんなビールのひとつです。こちらもオススメのビールです」
ウッチー「ラベルが目をひきますね!」
一同感想「フルーティ」「爽やか」「飲みやすい」
?【ロシアンインペリアルスタウト】ブリュードッグ・ブラック 東京 ホライズン(スコットランド)
平谷「今までのビールと別格というか、全然違うビールです。インペリアルは皇帝という意味ですが、もともとイギリスのロシア女帝エカテリーナに献上するために造られたビールの名前とも言われています。究極のクラフトビールです。他にはない焦がしたようなコクが特徴。後味がなんともいえません。これもなかなか手に入らないですよ! 最強のクラフトビールで有名なスコットランドのブリュードッグ、デンマークのミッケラー、ノルウェーのヌグネのトリオコラボビールなんです。アルコール度数も17.2%と高い!」
一同感想「醤油のにおい」「アルコール度数の高さを感じない」「意外に飲みやすい」
田中「ワイングラスで飲むと良さそうなビールですね」
?【シャンパンビール】デウス(ベルギー)
平谷「フランスのシャンパン製法と、ベルギーのビール製法により二カ国で造られたシャンパンとビールの良さを併せ持った高級ビールです。アルコール度数もお値段も高め。シャンパングラスで飲むのがオススメです!」
一同感想「炭酸強い」「キレがある」「スパイスの風味」
? 次回は……
みんなでどれが好きだったか飲みやすかったか話すと、全員がバラバラ! ひとそれぞれでした。ワタクシも今回沢山飲み比べてみて、好みの味、苦手な味を再確認しました。無駄撃ちが減りそうです! 平谷さん、本当に沢山揃えてくださりありがとうございましたm(_ _)m
長くなりましたので、
◎ クラフトビールの定義とは
◎ 注ぎ方で味が変わる?美味しいビールの注ぎ方
◎ ビールの適温
◎ アルコール度数の決まり方
◎ ビールの消費量
◎ オススメのお店
は、次回に続きます! お楽しみに(=゚ω゚)ノ?ヽ(´▽`=)ノ
因みに、EBISU、モレッティ、ギネス、キルケニーが好きです?(聞いてない)