植村明美
新型コロナに関する情報をテレビで見ていたときに、救急相談センターのダイヤル#7119番を紹介していました。
え? それって民間のサービス?と思ったら、そうではなく、119番で救急車を呼ぶべきかどうか判断のつかないときなどにかける相談ダイヤルなのだそうです。
具体的な使い方としては、東京都を例にすると
急な病気やケガをした場合に、「救急車を呼んだほうがいいのかな?」、「今すぐ病院に行ったほうがいいのかな?」など迷った際の相談窓口として、「東京消防庁救急相談センター」を開設しています。
東京消防庁救急相談センターでは、これらの相談に相談医療チーム(医師、看護師、救急隊経験者等の職員)が、24時間年中無休で対応しています。(東京消防庁HPより)
となっています。
東京都は全国に先駆け、平成19年6月1日、都民が急な病気やケガをした場合の相談窓口として、東京消防庁、東京都医師会、救急医学に関する専門医及び東京都福祉保健局により、東京消防庁救急相談センターの運用を開始しました。
全国でも救急出動件数は年々増加傾向し、救急車の現場到着時間も遅延していることから、救急車の適正な利用を促し、本当に必要とする人が必要とするときに利用できるようこれを全国展開していくということに2019年決まったということなのです。
一時、普通の風邪や腹痛などでも救急車を呼んでしまう人がいるというのが問題になっていましたね。
ただ、人によって不安や痛みの耐性も違うかもしれませんし、そんな時にこういう番号を利用できることで、本当に必要とする時に119に繋がらないということも無くなってくるのでしょう。
そして、この#7119ダイヤルを東京だけでなく全国展開をしていこうということが2019年決定し、急速に運用する地域は拡大しています。
ただ、まだ全国全てで実施ということにはなっていないようなので、今回、都道府県ごとに運用状況を調べてみました。
尚、大人の救急相談センター(救急安心センター)の普及率は100%ではないですが、お子さんの発熱や急病などの相談センターである#8000は、一部夜間休日のみの地域もありますが、全国で展開しています。
以下が今回調べてみた救急相談センター(救急安心センター)のダイヤルがある都道府県の一覧表です。
【救急相談センター 全国の実施状況一覧】
北海道 は 札幌市のみ実施 #7119
青森県 ×
秋田県 ×
山形県 #8500
岩手県 ×
宮城県 #7119
福島県 ×
新潟県 #7119 夜間のみ
富山県 ×
石川県 ×
福井県 ×
栃木県 #7111
群馬県 ×
茨城県 #7119
千葉県 #7009
埼玉県 #7000
神奈川県 #7119 横浜市のみ
長野県 ×
静岡県 ×
山梨県 ×
愛知県 ×
岐阜県 ×
三重県 ×
滋賀県 ×
奈良県 #7119
和歌山県 ×
大阪府 #7119
京都府 #7119 令和2年10月1日~ 導入開始
兵庫県 #7119
岡山県 ×
広島県 #7119
島根県 ×
鳥取県 #7119 夜間のみ
山口県 #7119
徳島県 #7119
香川県 #7899
高知県 ×
愛媛県 ×
福岡県 #7119
佐賀県 ×
長崎県 ×
熊本県 ×
大分県 ×
宮崎県 ×
鹿児島県 ×
沖縄県 ×
鹿児島県では県や市が実施しているセンターは無いものの米盛病院という民間の病院が#7099で24時間救急相談ダイヤルを設けています。
こうしてみると、#7199の救急相談センターを導入しているところは全国で19の県(北海道と神奈川はそれぞれ札幌市、横浜市のみ)で、割合としてはおおよそ40%くらいの地域になるようです。
#7199を実施していないところでも、0120で始まるフリーダイヤルでの相談ダイヤルなどを設けているところが殆どですので、各自治体のHPなどでご確認ください。
また、消防庁が運用する愛称Q助という全国版救急受診アプリもあります。
新型コロナウィルスもまた感染が大きく広がっており、梅雨が明けると猛烈な暑さも襲ってくるようです。
コロナの影響もあってか、一部「電話がかかりにくい」という声もあるのは気になるところですが、いざというときのために、一度確認されておくといいかもしれません。電話して、これは緊急だという場合には救急車を呼ぶように言ってくれるようですし、そうではない場合は休日や夜間に診てくれる病院の紹介や応急の処置など教えていただけるようです。
ただし、明らかに緊急というときは迷わず119で救急車を呼んでくださいということです。
引用: 東京消防庁HP
リンク:総務省消防庁