後藤 真理子
6月29日から7月1日の3日間、ビッグサイトで行われた「コンテンツ東京2016」。6つの展示会が同時に開催される総合展示会のうち、私はその中の1つである「先端コンテンツ技術展」に行ってきました。
様々な商談が行われている展示会の片隅で、その一角だけが異空間であるかのように、暗闇に浮かび上がるキラキラした世界。ドローンで空撮された風景映像や、モーションキャプチャ技術によってぬるぬると動くアニメのキャラクター、立体模型に映し出されたプロジェクションマッピングなどが、強い光を放ちます。そして何よりも異様な光景といえば、目をすっぽりと覆う大きなHMD(ヘッドマウントディスプレイ)をつけて、キョロキョロとしている人たちの多いこと多いこと。今年の先端コンテンツ技術展の目玉は、間違いなく「VR」でした!
体験型のVRは、20分~1時間待ちの列ができるほどの人気で、まるでゲームセンターかアミューズメントパーク! そんな会場の熱にあてられて、私も行列に加わって順番を待ち、一つでも多くVRを体験しようとあちこち駆け回ってきました。
今回は、最新のVRをギュギュッと半日に詰め込んで体験した感想をまとめてみます。
HMD(ヘッドマウントディスプレイ)にテンションが上がる!
そこは、Oculus RiftやHTC Viveといった高価なHMDから、日本未発売の軽量ヘッドセットIDEALENS K2、スマホVRの代表格Gear VRなど、ありとあらゆるHMDがゴロゴロと転がっている、夢のような空間。最初のうちはとにかく、取っ替え引っ替えHMDをつけては、3D空間に入り込み、それだけで楽しい! という感覚でした。今まで経験したことのない新しい体験にニヤけっぱなしで、開いた口がふさがりません!
コンテンツって大事!
さて、バイクに乗って、海底に潜って、ダンジョンで宝箱を探して… 3つ4つ5つとVRを体験しまくっているうちに、さすがにVRにも慣れてきます。そしてVRがそこまで「物珍しい」ものでなくなったとき、重要になるのは、やはり「コンテンツ」だということに気がつきました。
VR体験は、短時間であれば夢中になれるのですが、長時間没頭し続けるにはいろいろとキツイのです。HMDは重たいし、ディスプレイは目に負担がかかります。ぽかんと口を開け、緩慢な動きでプレイしている私って、傍から見てどうなの…!? というあたりも気になってきます。それでも楽しさが持続するかどうか、これはもう、ハードだけの問題ではありません。コンテンツの魅力次第なのです!
例えば、Gear VRはHTC Viveの約10分の1の値段で買えるHMDですが(スマートフォンの価格は含まず)、Gear VRで体験したゲームは非常に優れており、そこまでの性能の差を感じずにプレイすることができました。
ということで、結論。
Oculus Rift・HTC Vive共に泣く子も黙る非常にカッコイイHMDですが、私の注目はやはり、お手軽なスマホVRです! 今秋に予定されているVRプラットフォーム「Daydream」のリリースでコンテンツの拡充は約束されたようなものですし、今後の伸び代に非常に期待しています!!