後藤 真理子
7月に入り、我が家の家庭用かき氷マシンが活躍する季節が、またやってきました。
シロップかけ放題のレインボーかき氷で欲張りすぎ、結果どす黒い氷を食べることになった経験から減法混色を学び、今や印刷会社に勤務している…そんなかき氷フリークの私にぴったりのお話をいただきました。
「夏場だけ、かき氷を提供するラーメン屋がある。味が珍しく、話題らしい。」
静かな口調で教えてくださったのは、グッドクロス随一のラーメン通、矢後さん。夏季限定のかき氷は、甘味処や定食屋の二毛作として提供されることが多いけれども、まさかラーメン店とは…。
旗の台駅 徒歩30秒
朝から蒸し暑いかき氷日和のある日、東急池上線「旗の台」駅から徒歩30秒ほどのところにある「ブンブンブラウカフェ(Bum Bun Blau Cafe)」へお邪魔しました。あのミシュランガイドにも掲載された、絶品ラーメンが有名な人気店です。近年始めたかき氷も、行列ができるほど大人気とのこと。ラーメンについてはこちらのレポートをご覧ください。
さて、今回はもちろんラーメンでなくかき氷をいただきます。
1食でかき氷2杯は当たり前、悩むのは3杯目から… という親の躾で育ったため、2杯分をまとめて注文します。
「『いちごエスプーマソース』と『自家製臼挽ききなこ&沖縄さとうきび100%黒蜜』を、時間差で!」
いちごエスプーマソース
こちらが『いちごエスプーマソース』。
一同、「バエるね~~」の声。
切り立つ氷山を一面に覆う鮮やかな紅色。これは「いいね!」の数も期待できそう。
味はというと、甘みにも酸味にも振れていない絶妙なバランス。さらにギュッと濃縮されたいちごの香りが後を追います。
自家製臼挽ききなこ&沖縄さとうきび100%黒蜜
次。2杯目は『自家…(中略)…黒蜜』。
「ジブリっぽい。”こだま”がいそう」という声があがります。
ジブリでいうと…は、多くの人に通じる便利な例えですね。
香り高いきなこと黒蜜は期待を裏切らない組み合わせで、まるで上質な和菓子を食べているかのよう… と同時に、童心に返る懐かしい味でもあります。
また、氷の盛り付け方は、中が空洞になっているのがポイント。そのおかげでシロップが表面から内側までくまなく行き渡り、さらには、氷が中央に集まるように崩れていくので、山盛りなのに意外とこぼさずにきれいに食べられるのです。(どーやって作ってるの!?)
酒粕と麹甘酒のマスカルポーネソース
〆に、ご一緒したウエムラ氏の『酒粕…(以下略)』をつまみ食い。酒粕とチーズという複雑な味わいは、その感動を的確に表現できないままに、もう一口、もう一口と後を引く見事な調和。旨味ーッ!
冷たすぎない、ふわふわ氷
大切なことを書き忘れていました。
かき氷の真価が問われるのは、やはり「氷」。ここの氷の食感はまさに「ふわふわ」という表現がぴったりで、その特徴は、口触りが良く冷たさが後からやってきます。口に入れるとスーッと溶けて喉元を下り、身体の中から涼を感じさせてくれる、そんな氷。
かき氷はキーンと頭が痛くなってイヤ、というあなた! あなたが頬張っているのはもしや、バリバリと粒の粗いかき氷では!?
一度、ブンブンブラウカフェのふわふわ氷をお試しあれ。
ごちそうさまでした!
ブンブンブラウカフェ
東京都品川区旗の台3-12-3 J-BOXビル2階
営業時間
月~土(水以外)12時~15時/18時~23時
日・祝 12時~16時
水曜定休