植村明美
温暖化などの影響か、世界中で異常気象や豪雨などの被害が多発しています。
また、日本では近年、ゲリラ豪雨や相次ぐ台風などの被害が著しく、もはや温帯ではなく亜熱帯になったようだとも言われます。
雨の降り方が局地化、集中化、激甚化しています。
これらをふまえ、国土交通省は平成27年1月に『新たなステージに対応した防災・減災のあり方』をとりまとめました。
これを受けて、交通政策審議会気象分科会では、気象庁が防災・減災のために取り組むべき事項について審議を行い、同年7月に気象庁への提言として「『新たなステージ』に対応した防災気象情報と観測・予測技術のあり方」をとりまとめました。
気象庁では平成29年度出水期より、危険度を色分けした時系列として気象警報・注意報の内容について、どの程度の危険度の現象がどのくらい先の時間帯に予想されるかを分かりやすく伝えられるよう、危険度を色分けして表示しています。
具体的には、警報級、注意報級の現象が予想される時間帯をそれぞれ赤、黄色で表示するなど、危険度とその切迫度が一目で分かる色分け表示を行い、雨量、風速、潮位などの予想値も時間帯ごとに明示しています(平成29年度出水期より)。
また、警報に切り替える可能性が高い注意報についても、通常の注意報と視覚的に区別できる表示にしています。これにより、気象警報・注意報で発表する危険度や切迫度が視覚的に分かり、自らの地域に迫る危険の詳細を素早く把握できます。
また、気象庁は雨による災害の危険度を地図上にリアルタイムに表示し、災害の発生する危険度の高まりを確認できる「キキクル」の運用を開始しました。
「キキクル」は「危険度分布」のことで、令和3年3月に公募により決定した愛称で、「危機が来る」をもとにしてわかりやすく伝えるために作られた言葉です。
「キキクル」は10分ごとに更新され、雨による災害の危険度は5段階で色分けしてリアルタイムに表示されます。
危険度の高い順に
濃い紫⇒「極めて危険」既に災害が発生している恐れ
紫 ⇒「非常に危険」重大な災害が数時間以内に発生する恐れ
赤 ⇒警戒
黄色 ⇒注意
白 ⇛今後の情報等に留意
となっています。
それぞれの市町村の状況についてはコチラから確認できます。
なお、土砂災害、浸水害、洪水の危険度分布については分かれていて、それぞれ次のように呼びます。
出典:気象庁HP