植村明美
グッドクロスでは毎月社内報を発行しています。
時流に逆らうようではありますが、印刷会社ですので、敢えて紙で発行し、テレワーク中の各社員に宛てて郵送しています。
社内報に翌月の祝日や行事などを書くコーナーがあるんですが、フィリピンの祝日を調べていて、これは何だろうと思うものがありました。
聖週間、ホーリーウイークというものです。
きっと聖なる1週間なんだろうなとは漠然と理解したのですが、なんだかわかりません。
現地の駐在員の渡部さんに聞きつつ、どんな1週間なのかを探りました。
ホーリーウィークとは
フィリピンではセマナ・サンタともいわれます。
セマナ・サンタを調べてみると、受難の週という意味もあります。
スペインや南米でも大々的にお祭りがあるようなので、スペインからその統治時代に統治していた国々に持ち込まれたのかもしれません。
キリストがエルサレムに入ってから磔刑に処せられ、その後復活するまでをお祭りするというものです。
熱心なキリスト教信者の多いフィリピンでは、クリスマスと同じくらい重要な祭りであり、大型の連休です。
連休最終日となる日曜日のイースター(Easter/復活祭)とセットで祝祭されます。
渡部さんによると
・キリストがエルサレムに入場してから苦難を受け、磔刑に処されるまでの1週間を指す
・国民の9割以上がキリスト教徒(内8割がカトリック教徒)のフィリピンでは国の祝日となり4日連休
・ホーリーウィークはクリスマスと並びフィリピン人にとっては大切な時期で、比国2大トップの大切なホリデー
・ホーリーウィークは移動祝日で毎年日付が異なる、
・官公庁や銀行はもちろん、多くの企業や商店、レストランなども休みとなり、モールなども場合によっては臨時休業/時短営業等で対応
・敬虔な教徒は期間中に肉類などの摂取を避けたり断食したりする模様
ということです。
ホーリーウィークはいつ
ホーリーウィークは3/22~4/25の間の移動祝日で毎年日付が異なります。
春分の日以降の、最初の満月の後の日曜日がイースターに設定され、他の祝日も決まっていきます。
ホーリーウィークの過ごし方
この期間のフィリピンの人々の過ごし方も渡部さんに聞いてみました。
「敬虔なキリスト教徒が連日教会へと足を運び大切な行事が厳かに執り行われるイメージもありますが、仕事や学校が休みのためゴールデンウィークのように気楽に連休を楽しむ過ごし方が少なくないことも事実だと思います。
宗教関連の行事以外では具体的に…
・里帰りして家族とゆっくり過ごす
・モールでお買い物、外食を楽しむ
・観光地やビーチリゾートに旅行、行楽地にお出かけ、という人も多いと思います」
※公共交通機関やホテルとは満席/満室となりどこも人でごった返すとの情報もあり国内移動には要注意
※この期間の渡比、国内旅行はオススメできない
日本のお盆休みのような感覚なのではないかと思います。
日本でも昔はお盆は里帰り以外は遊んではいけないと言われていましたが、今は普通の大型休暇ととらえている人も多いですよね。
2022年のホーリーウィーク
■4/14(木):Maundy Thursday(聖木曜日/洗足木曜日)
・聖木曜日からの3日間は特に尊重される期間として特別な典礼や礼拝が行われる
・キリストが12人の弟子たちと最後の晩餐をとった聖なる日であり、弟子たちの足を洗った洗足式が行われた日
■4/15(金):Good Friday(聖金曜日)
・キリストが十字架にかけられ死に至った特に厳粛な日
・命日がなぜ”Good”かについては諸説あり、”God’s Friday”が”Good Friday”または”God be with you”の”God”が”Good”に変化、”Good”と”Holy”が昔は同義だったとする説などがあるもよう
・解釈によっては死をもって解放され新しい命も得ることができた希望あふれるスバラシイ金曜日
■4/16(土):Black Saturday(聖土曜日)
・キリストの遺骸が墳墓に安置された日、復活祭の前日
・キリストが復活するまでのブラックな不在状況
■4/17(日):Easter Sunday(復活祭)
・磔刑に処されたキリストが3日後に復活/降誕したことを祝うキリスト教で最も大切な祝日のひとつ
special thanks to Mr.Watanabe